原料と製法
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針葉樹や広葉樹の木材チップ,さらに合板の剥き芯,製材工場からの残廃材などを主に用います.
木材を解繊して,1本1本の繊維の強度を損なわないように取り出します.それらの繊維に接着剤を噴霧して,方向性を生じないようにフォーミングし,高圧ホットプレス又は連続プレスで熱圧・成形します.
表面が平滑で,木口面ともに緻密で均質なボードになります.
製造工程は以下のようになります.
![](images/211_1.jpg)
![](images/211_2.jpg)
(ホクシン(株) カタログより)
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種類
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- 密度:0.35 g/cm3以上
- 曲げ強さによる区分
- 30タイプ:曲げ強さ30.0 N/mm2以上
- 25タイプ:曲げ強さ25.0 N/mm2以上
- 15タイプ:曲げ強さ15.0 N/mm2以上
- 5タイプ:曲げ強さ 5.0 N/mm2以上
- 接着剤による区分
- Uタイプ:ユリア樹脂系またはこれと性能が同等以上のもの
- Mタイプ:ユリア・メラミン共縮合樹脂系またはこれと性能が同等以上のもの
- Pタイプ:フェノール樹脂系またはこれと性能が同等以上のもの
- ホルムアルデヒド放散量による区分
等級 | 記号 | ホルムアルデヒド放散量 |
平均値 | 最大値 |
F☆☆☆☆等級 | F☆☆☆☆ | 0.3 mg/L以下 | 0.4 mg/L以下 |
F☆☆☆等級 | F☆☆☆ | 0.5 mg/L以下 | 0.7 mg/L以下 |
F☆☆等級 | F☆☆ | 1.5 mg/L以下 | 2.1 mg/L以下 |
- 表裏面の状態による区分(素地MDF,化粧MDF)
- 難燃性による区分(普通,難燃2級,難燃3級)
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規格
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- 密度:(前記)
- 含水率:5%以上13%以下
- 曲げ強さ:(前記)
- 湿潤時曲げ強さ
- 30タイプ:15.0 N/mm2以上
- 25タイプ:12.5 N/mm2以上
- 15タイプ: 7.5 N/mm2以上
- 吸水厚さ膨張率
- 厚さ7mm以下:17%以下
- 厚さ7mmを超え15mm以下のもの:12%以下
- 厚さ15mmを超えるもの:10%以下
- 剥離強さ
- 30タイプ:0.5 N/mm2以上
- 25タイプ:0.4 N/mm2以上
- 15タイプ:0.3 N/mm2以上
- 5タイプ:0.2 N/mm2以上
- 木ねじ保持力
- 30タイプ:500N以上
- 25タイプ:400N以上
- 15タイプ:300N以上
- 5タイプ:200N以上
- ホルムアルデヒド放出量:(前記)
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用途
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ラッピング,ラミネート,真空成形用化粧板の基材として使用されます.
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物性
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(前記)
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その他の特記事項
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建築物の構造用面材として充分な強度と耐久性が認められ,建設大臣の認定及び住宅金融公庫の承認を受けています.
木材資源を100%有効にリサイクルできる商品として,エコマーク商品認定を取得しています.
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参考資料
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JIS A 5905-2003「繊維板」
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