メーカーの建材カタログを見ていると,合板,LVL,PB,MDFという表現がよく出てきます.これらについて教えて下さい.

- 合板 (Ply Wood):原木をリンゴの皮を剥くように,厚み0.6mm~3mmの単板と呼ばれるものに加工し,それらを繊維方向が互いに直交するように,奇数枚積層接着したもの.無垢材に比べ,幅方向の膨張・収縮が小さく,反りも少ない.強度的にも方向性が少ない.サイズ的には,3尺×6尺,4尺×8尺が一般的.
- LVL (Laminated Veneer Lamber 単板積層材):丸太から剥かれた単板を繊維方向をそろえて積層接着したもの.長さ方向の寸法変化が小さく,製材品に比べてサイズの自由度がある.
- PB (Particle Board 削片板):木材の小片(チップ)に接着剤を加えて,熱圧成型した板.ヨーロッパでは,合板を作る大径木の原木が少なかったことから,PBの製造が発展し家具によく使われた.比重は0.5~0.7.成盤サイズの自由度が大きい.合板やLVLに比べ厚み方向の膨潤率が大きく,木ネジ保持力が弱い.強度や寸法変化に,たてよこの方向性がない.
- MDF (Midium Denctiy Fiber Board 中比重繊維板):木材チップをさらに繊維状に解繊し,接着剤を混合して熱圧成型した板.強度や寸法変化に,たてよこの方向性がない.側面も含め表面が非常に平滑に仕上る.厚みは2.5~30mmまで対応でき,サイズの自由度も大きい.合板やLVLに比べ厚み方向の膨潤率が大きい.(TT)