集成材のホルムアルデヒド放散量についての基準はありますか?
集成材のJAS(日本農林規格)及び構造用集成材のJASには,現状ではホルムアルデヒド放散量の基準は設けられていません.
しかし,集成材からのホルムアルデヒド放散がどの程度のレベルであるかということは,ユーザーにとって大きな関心事であると思います.
ただ,集成材では合板に比べて断面が大きくなるので,普通合板などのJASによる試験方法を準用した場合に,デシケータという限られた大きさのガラス容器に入れる試験片の形状寸法や,接着層の断面が露出する木口面の取り扱い,合板などの面材に対して実際の使い方や使う量の違いを気中濃度への影響としてどのように評価するか.などが課題としてあると考えられます.
このような状況の中で,これまで様々な方法により集成材のホルムアルデヒド放散量についての試験が行われてきたのが実情ですが,業界団体の日本集成材工業協同組合と,集成材のJAS格付機関である財団法人日本合板検査会では,評価の統一を図るために一定の方法を定め,依頼検査における標準的な方法を定めています.
集成材のホルムアルデヒド放散量についての依頼検査は,財団法人日本合板検査会の各検査所へご連絡下さい(近畿四国地域は同検査会大阪検査所が管轄しています.連絡先:06-6685-0255).(HY)