板や柱にはなぜ節が現れるのですか?
節とは,丸太から板や柱を切り出したときに現れる枝の断面です.
木材はもともと樹木として生きていました.樹木は生きていくために光合成を行いますが,これを効果的に行うためにあらゆる方向に枝を伸ばし,葉を茂らせて,十分な日照を確保しようとします.つまり,節の存在は木材にとってごく自然な特徴といえます.
日本では節のない木材が好まれる傾向にあり,しばしば「無節信仰」といわれたりもします.節の数や大きさは材木の美観の判定項目にもなり,一般に節の少ないものの方が高額で取り引きされます.
ただ,最近では,比較的小さな節のたくさん現れたパイン材を用いた家具をよく見かけるようになりました.また,「木に節があるのは当たり前」と割り切って,地元産のスギやカラマツを安く仕入れて,内装材に使用した住宅も雑誌等で紹介されています.安物という固定観念が変化し,節の持つ自然さを積極的に活かそうという動きが活発化してきているのかもしれません.(MN)