グリーン材,KD材とは何のことですか?
グリーン材は英語のGreen Woodの略で,一般的には伐採直後の木材のことです.乾燥現場では丸太から製材された多くの水分を含み,まだ乾燥過程を経ていない木材をさし,日本語では生材とも言われています.なお,丸太のまま長期間にわたって放置され既に乾燥が始まっている場合もありますから,具体的に含水率何%以上の木材をさすかは限定されていません.
KD材はKiln Dry Woodの略で,乾燥機(Kiln)を用いて人工的に乾燥させた木材を意味します.天然乾燥(Air Dry)だけの木材は厳密に言えばKD材には当たりません.近年外国から多くの木材が輸入され,その梱包に「KD」という表示をよく見かけます.これらの木材は,人工乾燥処理済みであることがわかります.
日本では,木材の乾燥程度を日本農林規格(JAS)によって規定しています.建築用針葉樹製材の乾燥度を,含水率によって三種類に区分しています.すなわち,含水率25%以下をD25,20%以下をD20,15%以下をD15とし,これらの記号・数値が表示されている柱材などを見かけることがあります.
従来の木造住宅建築では,製材して間もない乾燥の不十分な木材が多く使用されてきましたが,近年強度や寸法精度の高い構造用材料の要求が高まり,乾燥材が次第に普及しつつあります.
(YT)