森林認証制度「FSC」とは,どのような制度ですか?
森林認証制度とは,「適正な森林管理」が行われていることを,一定の基準に照らして,独立した第三者機関が審査・認証する制度です.FSC(Forest Stewardship Council 森林管理協議会)による森林認証制度はその一つで,世界で最も広く展開しています.FSCが定める基準は,環境,社会,経済の3つの側面から見て適正な森林管理であることを要求します.つまり,FSCの認証を取得した森林管理主体(個人の林業経営者や林業会社,森林組合などのグループなど)は,適正な森林管理を行っているという「お墨付き」を得ることになります.FSCの認証を受けた森林から出る木材やそれを加工した木材製品には,FSCのトレードマーク(ラベル)をつけることができます.それにより,環境への関心の高い消費者が,森林破壊によって生産された木材製品を避け,選択的に環境にやさしい木材製品を購入することができます.
森林認証制度には,FSCの他に欧州中心に展開するPEFC(Pan-European Forest Certification),アメリカで展開されている林産業界主導のSFI(Sustainable Forestry Initiative),カナダで展開されているCSA(Canadian Standards Association)などがあります.
(シンクタンク勤務・DM)