環境に優しいリサイクル商品として「パーティクルボード」の名前をよく聞きますが,その特長や用途を教えて下さい.
パーティクルボードは,木材を破砕・切削して小片にしたチップに合成接着剤を塗布し,熱圧成型した木質ボードです.歴史的には,製材工場や合板工場等の木製品製造工場から出る廃木材を有効利用する目的で各地に工場ができました.現在では,そうした廃材に加えて,産業廃棄物と言われる,家屋解体材や流通廃材(梱包材やパレット等)の廃材も利用する様になってきています.
接着剤の方は,昨今のシックハウス問題で,現在の国内メーカーは殆ど低ホルマリンまたはゼロホルマリン系の接着剤に変わっており,現時点での最高グレードE0(ゼロ)では,天然木材が発するホルムアルデヒトに近い数値のものとなっています.
用途的には,家具材料,建築材料に使用されており,最近のキッチン等の収納扉はパーティクルボードの表面に印刷紙(メラミン化粧紙など)を貼った物が多くなっています.建築材料では,戸建て住宅の床下地(床フローリングや絨毯の下地),集合住宅(マンション)の床下地(置床システム)等に多く使われています.
(ボードメーカー勤務・TY)