今回改正された建築基準法では,並列材とか木材強度の寸法効果とかいうものが出てきますが,これらは何ですか?
2000年6月に施行された改正建築基準法では木材の許容応力度は基準強度をもとに荷重継続時間に関わる係数を掛けるなどして算出する形をとっています.断面の大きな材は大きな欠陥をもつ可能性が高く,断面積に応じて基準強度が少しずつ異なります.このことを考慮して断面寸法による調整係数を基準強度の表とともに示すことにしています.
並列材とは,例えば床根太は並列に何本かが並んで同一面材に釘打ちされたりします.この場合,もしどれか1本の根太が少し弱いとき,並列する根太が少しカバーしてくれるといった効果が期待できます.そのため並列材の集合としての総合的強度の下限値は個々の下限値より大きくなります.このことを考慮して,面材をはられた並列材の曲げの基準強度を1.15倍あるいは1.25倍することになっています.
(MM)