最新木質建材[二次加工品系]
408 ダイレクト印刷
direct printing

説明  ダイレクトプリント法は,木目柄などを部材や基材に直接印刷する方法です.印刷柄には1~4色柄がよく用いられます.部材の凹凸に追従できるように,版をゴムローラーなどに移し,あらかじめ目止めや着色,シーラー処理などを行った基材に印刷するグラビヤオフセット方式が主に用いられます.この他に,フレキソ,タンポン,転写,スクリーン印刷なども使用可能です.近年はインクジェットプリンターも使用可能です.


ダイレクト印刷の模式図
原料と製法  基材としては,合板,無垢材,突き板,MDF,鋼鈑,不燃材料などを用います.無垢材や突き板合板では木目の凹凸を活かすことにより,また,MDFではフラットな塗装仕上げにすることにより,材質感を表現します.
 ダイレクトプリント法は古くから用いられている技術ですが,最近の印刷・製版技術の発展やインキの改良により,よりリアルで意匠的にも優れた木目模様を表現できるようになりました.さらに塗装仕上げでより高級感を出すことができます.
 不燃材料を用いたものでは,外装材料に耐えるものもあります.この場合,原材料は内装用のものとは全て異なり,耐久性に優れたものを用いる必要があります.また,インクに使用する顔料も無機系を主体としたものを使用することになります.


ダイレクト印刷製品の用いられた床の例
(永大産業㈱ 製品カタログより)
用途
  • 収納扉やキッチン扉
  • 外装材料
  • 壁材パネル
  • 不燃材料
 など.
規格  ダイレクト印刷された製品の規格として,例えば下記のようなものがあります.
  • JIS A 5908-2003「パーティクルボード」の中の化粧パーティクルボード
  • JIS A 5905-2003「繊維板」の中の化粧MDF
  • JAS「合板の日本農林規格」の中の特殊加工化粧合板