最新木質建材[二次加工品系]
407 樹脂フィルムオーバーレイパーティクルボード
plastic-film overlaid particleboard

説明  樹脂フィルムオーバーレイパーティクルボードは,印刷化粧した塩ビやポリオレフィンなどのシートまたはフィルムを,パーティクルボードに接着剤を用いて接着したものです.シートによっては熱圧着にて接着できるものもあります.基材にMDFを用いた場合は樹脂フィルムオーバーレイMDFになります.


樹脂フィルムオーバーレイパーティクルボードの模式図

 高圧メラミン化粧板を使用したものほどの性能を必要としない,垂直面を主体とした用途に非常に多く使用されています.使用するシート材料に応じて広範囲な性能をもつ化粧板の製造が可能で,多くの場合,コスト的にも高圧メラミン化粧板より安くなります.
 製品の種類は,表面の化粧シートの厚み,硬さ,樹脂の種類,構成によって分かれます.また,平板のみのもの,木口が異形に加工できるもの,耐熱性がややあるもの,擦り傷に強いもの,耐汚染性・耐摩耗性に優れたものなど,多くの種類があります.
 表面の意匠(無地,幾何学模様,金属光沢,木目,など)とテクスチャ(各種の艶,エンボス,など)に非常に多様性があり,このことも幅広い用途展開を支えています.


樹脂フィルムオーバーレイパーティクルボードが使われたスピーカボックス(永大産業(株)カタログより)
規格  関連する規格として,次のようなものがあります.
  • JIS A 5908-2003「パーティクルボード」の中の化粧パーティクルボード
  • JIS A 5905-2003「繊維板」の中の化粧MDF
用途  化粧シートオーバーレイボードの用途の具体例として,次のようなものがあげられます.
  • 収納扉やキッチン扉
  • 収納やキッチンの棚板
  • 収納やキッチンのキャビネット
  • 壁材パネル
  • その他内装部材
 など.