最新木質建材[素板木質材料系]
201, 202 集成材
laminated wood

laminated wood

製造方法  集成材とは,ひき板あるいは小角材などの繊維方向を互いに平行にして,長さ,巾,及び厚さ方向に集成接着した材料をいいます.原材料には,針葉樹ではスギ,ヒノキ,マツ,ベイツガ,スプルースなど,広葉樹でナラ,ブナ,タモ,カバまた南洋材のゴムノキなどが使用されます.建築用アーチ材などに使われるわん曲集成材などの木構造耐力部材には,木構造設計基準に規定された樹種で主に針葉樹材が用いられます.
 製法は下図の通りです.


集成材の製造方法
(集成材, 実用木材加工全書, 森北出版株式会社)

特 徴 1. 節,割れ,目切れなど木材特有の欠点を除去し,欠点の少ない材料を作りえます.

2. 小径木や製材の端材などを用いて要求される寸法,形状の材料を作りえます.

3. 1枚板に比べ,品質が均一で,反り,狂いの少ない材料を作りえます.

4. 任意の曲り材を作ることが容易です.すなわち,材料ラミナそれぞれの安全曲率半径の範囲内でわん曲接着した材料は,木構造部材として極めて優れた材料です.
種類と用途 1. 縦つぎの種類
バットジョイント(いもつぎ)
スカーフジョイント

t / l = 1/8~1/12
フィンガージョイント

傾斜Aは1/8~1/10が良い
2. 用いる接着剤の種類
 縦つぎ部の接着剤は,酢酸ビニール樹脂エマルジョンが多く用いられ,横はぎ接着や積層には耐水性のある水性高分子イソシアネート系樹脂(水性ビニールウレタン樹脂)接着剤が,よく用いられます.構造用には,レゾルシノール樹脂やフェノール樹脂接着剤が用いられます.
3. 用途
 幅はぎして平板化したものは,テーブル,家具,学習机の天板などに使用され,積層接着した集成材は,柱や化粧柱,長押の芯材として用いられます.
規格 JAS「集成材の日本農林規格」
JAS「構造用集成材の日本農林規格」
使用例
横はぎ集成材の使用例(カウンター)


構造用大断面集成材の使用例