カナダのブリティッシュ・コロンビア州からアメリカの北西部に多く生育しています.日本のツガと同属です.
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樹 形
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常緑大高木で,高さ70m,胸高直径 1.5mに達します.葉はコメツガに近似していて,主に用材,家庭樹に用いられます.
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材の特徴
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心材は淡黄褐色で,辺材はほとんど白色ですが,心材と辺材の色の差はさほど明確ではありません.木理は通直で,肌目はやや密ですが,材が脆く,柱の角が欠けやすいなどの欠点があります.
垂直傷害樹脂溝が生ずるほか,入皮のような欠点があります.材面の所々で仮道管に白色物質が詰まってツガ同様の白色斑点(Floccosids)を現すことがあります.
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材 質
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気乾比重0.48,絶乾比重0.44と重く,圧縮強さ 35 N/mm2,引張強さ 69 N/mm2,曲げ強さ 63 N/mm2,曲げヤング係数は9.9×103 N/mm2,衝撃曲げ吸収エネルギー 5.2 J/cm2,含水率1%当りの平均収縮率は繊維方向に0.01%,放射方向に0.22%,接線方向に0.40%程度です.硬さは木口面で38 N/mm2,縦断面で24 N/mm2で堅い材質です.また水湿に弱いですが,工作は容易で,磨けば光沢が出ます.
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用 途
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日本では,価格的にスギ材と競合しており,建て売り住宅の柱材として多用されるなど,スギが用いられるような用途に代替材として広く使われています.建築材(柱,鴨居,長押),土木材(枕木),包装材(箱),器具,パルプ材などに用いられます.
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