流通面で,産直方式がこのごろ流行りつつありますね.「総檜づくり」「総青ヒバづくり」「総杉づくり」などでは,丸太の段階で購入し,設計図を基に製材し,現場に搬入するとも言われていますが,建築主からみて丸太買いのメリット,デメリットはどういうものでしょうか?
結論的にはデメリットばかりです.丸太で購入するということはそれで建てた家のクレームについては施主が責任を持つことになり,建てた工務店との間で責任の所在がはっきりしません.また,製材された材料を購入する方がかえって安くつきます.住宅が二千万円としたとき,現在の平均的な家であればそのうち木材代金は100万円ぐらいしかありません.ゆえに,この100万円のためにこだわるのかということになります.
昔でしたら住宅の費用の材料のほとんどを木材が占めていましたので,こういうやり方もメリットがあったかもしれませんが,現在では余程凝った家でない限りメリットはありません.
(KN)