アラスカヒノキは日本のヒノキと同じ物ですか?
アラスカヒノキと称される木材は,ヒノキではなくて「ホワイトスプルース Picea glauca」という樹種だと思われます.
マツ科の木でエゾマツやトウヒと同じ仲間です.日本でも建築用材や家具や楽器作りの材料によく使われています.木目や色がヒノキに似ているので,輸入商社や木材業者が「アラスカヒノキ」と言う名前にしたのだと思います.
外国から木材を輸入する場合,日本で馴染みの無い木だと売れないので,みんなに分かりやすい名前をつけることがよくあります.
例えば「ベイスギ」は,別名「ウェスタンレッドシーダー」とも言われ木目や色が天然の秋田スギにそっくりです.でもこれは,スギではなくて,ヒノキ科のネズコの仲間「Thuja plicata」です.
木造住宅に頻繁に使われている「ベイマツ」はアメリカではダグラスファー(Duglas fir)と呼ばれていますがモミ(fir)でもなければマツでもなくてトガサワラの仲間(Pseudotsuga menziesii)です.しかし,木目や色は日本のマツにそっくりです.(MM)