強度等級区分法について教えてください.
強度等級区分法には,目視等級区分法と機械的等級区分法があります.前者は,集中節径比,繊維走行,割れ,変色などから品質を区分する等級区分法です.これに対し,後者は材料の強度推定に役立つヤング率(弾性率)などを非破壊的に測定し,それに基づいて,自動的に強度等級を区分する方法で,視覚的に検知できない強度因子の影響も評価できるため,比較的高精度で強度区分を行うことができます.機械的等級区分を目的として木材のヤング率を測定する機械をグレーディングマシンといいます.求められたヤング率によって,E110あるいはE130などの等級区分を行います.E110は,ヤング係数が100~120×103kgf/cm2にあることを示しています.樹種ごとに,ヤング率と強度の関係を明らかにし,それに基づき,基準強度や許容応力度で区分した材を,MSR材あるいはE-rated材と呼びます.
(TS)